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B型肝炎(HBV)とは

性感染症情報コラム
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B型肝炎ウイルスに感染することによって肝機能障害(肝炎)を発症する病気であり、性感染症(STD)の一種です
感染した時期、健康状態により急性肝炎(一過性感染)と慢性肝炎(持続感染)と分かれ、現在急性肝炎の多くは性感染症によるものです
急性肝炎は一過性な炎症で完治するものもあれば、激しい炎症は治まったが軽い炎症が続き慢性肝炎へと移行するものもあります

【感染経路】
主な経路としては、性行為、血液感染、母子感染になります
B型肝炎ウイルスは感染力が強く、血液、唾液含む体液(精液や膣分泌物)に多く含まれており粘膜や傷口から感染を起こします
歯ブラシやカミソリ、同じ容器での飲み物の共有やピアスの共有等、性行為以外でも感染のリスクは高い感染症です

【潜伏期間】
2週間~6ヶ月

【症状】
食欲不振、倦怠感、吐き気、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、右季肋部痛(みぞおち右側)、お腹が張る、尿濃染(濃いウーロン茶の様な色の尿)
※感染者の半数以上は無症状のことが多く、症状が出るのは感染者の20~30%程度

【放置するとどうなるか】
急性肝炎:激しい炎症による肝不全、劇症肝炎を起こすと命に係わる可能性がある
慢性肝炎:肝硬変へ移行して肝臓がんとなることもある。また食道静脈瘤の合併を引き起こし静脈瘤が破裂すると命に係わる可能性がある
※肝臓は沈黙の臓器と言われる程、無症状無自覚のまま病状が進行することが多いため要注意です
 肝臓がんを発症する原因として、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスが約75%を占めています

【検査方法】
ほとんどの病院で検査可能
症状がある場合は保険診療、症状がなく調べたい場合は自由診療となります

【治療方法】
※全てのB型肝炎ウイルスの感染者の方が治療の対象となるわけではなく、年齢やウィルス量、炎症の程度や線維化の程度などを含め自然経過で病態がさらに進行する可能性が高い状態の方が治療対象となります
慢性肝炎:全身状態や肝炎の病態により以下の治療方法から選定されます
     ・肝庇護療法
     ・抗ウイルス療法
     ・免疫療法

【予防方法】
・B型肝炎ワクチンの接種
※一過性の肝炎を予防できるだけでなく、キャリア(持続感染)になる ことを予防できることで、他者への感染も防ぐことができます
・性行為時にはコンドームを装着する
・血液の付着している可能性が少しでもある物に触れない、共有しない
・入れ墨等は機器の清潔状況を十分お店へ確認する

C型肝炎(HCV)とは
C型肝炎ウイルスに感染することによって肝機能障害(肝炎)を発症する病気であり、性感染症(STD)の一種です
感染者の70%が生涯にわたり感染が持続する慢性肝炎(持続感染)となり、症状が出にくいため気づかぬ内に肝硬変、肝臓がんへと進行する可能性があります

【感染経路】
主な経路としては、感染者の血液を傷口のある皮膚で触れたり針刺し等の血液感染になります
C型肝炎ウイルスは感染者の血液中のウイルス量は少なく、唾液含む体液(精液や膣分泌物)にウイルスが含まれていないと言われています。そのためノーマルな性行為による感染はほとんどありませんが、生理中であったりアナルセックス、出血を伴う行為や粘膜損傷の可能性がある性行為では感染する可能性は高くなります
母子感染や普段の生活の中での感染者とのハグやキス、同じ飲食を共有することによる感染伝播はありませんが、ピアスの共有や不衛生な環境(機器の使いまわしや不十分な消毒)での入れ墨など、傷や出血を伴う粘膜損傷がある場合での接触は感染伝播の可能性はあります

【潜伏期間】
2週間~6ヶ月

【症状】
倦怠感や食欲不振などですが軽度で気づかないことが多いです
※初期症状は80%程の方が気づかないと言われています

【放置するとどうなるか】
自覚症状はないまま慢性肝炎を発症することがほとんどですので、放置すると肝硬変、肝臓がんへの移行、と命にかかわる
※肝臓は沈黙の臓器と言われる程、無症状無自覚のまま病状が進行することが多いため要注意です
 肝臓がんを発症する原因として、C型肝炎ウイルスとB型肝炎ウイルスが約75%を占めています

【検査方法】
ほとんどの病院で検査可能
症状がある場合は保険診療、症状がなく調べたい場合は自由診療となります

【治療方法】
70%程の方が慢性化しますが、症状によっては
・抗ウイルス療法
・肝庇護療法
を行うこともあります

【予防方法】
C型肝炎のワクチンは現段階では開発されていないため、
・他者の血液に触れない
・血液の付着している可能性が少しでもある物に触れない、共有しない
・入れ墨等は機器の清潔状況を十分お店へ確認する
・性行為時にはコンドームを装着する