女性ホルモン(エストロゲン:卵胞ホルモン、プロゲステロン:黄体ホルモン)が含まれているため、体内のホルモンバランスを整え生理に関する様々な問題症状(PMS、月経痛、生理不順など)を和らげる効果が期待できたり、子宮内膜症の予防であったり多種多様な効果が期待できます。また、脳が「妊娠している」と誤認することで避妊効果も得ることができます。
エストロゲンは「妊娠の準備や、女性らしいカラダづくり、美肌作用」、プロゲステロンは「妊娠の維持」の役割を担っています。
【ピルの違い】
中容量ピル、低用量ピル、超低用量ピル、ミニピルとホルモン容量等の違いで大きく4種類に分けられます。
それぞれの特徴
・中容量ピル
生理予定日と用事が重ならないように、一時的なコントロールに適する
・低用量ピル
避妊や月経痛/PMS改善、美肌効果も期待できる
・超低用量ピル
月経痛/PMS改善、生理周期を最大4か月周期にすることができる
・ミニピル
低用量ピル、超低用量ピルが使用できない方(40歳以上、35歳以上で15本以上/日喫煙者、BMI30以上、血栓リスクの高い方)にも使える
【ピルの種類、特徴について】
低用量
・第一世代
ルナベル/フリウェル
特徴:経血量を抑える
月経困難症/PMS改善、生理痛の緩和に最も優
れており、肌荒れ改善効果が期待できる
副作用:頭痛、吐き気がでやすい、不正出血起き易い
トリキュラー/アンジュ/ラベルフィーユ
ホルモン含有量が三段階となっている三相性であり、
ホルモンバランスの移行が最も自然に近いため、
第一世代よりも副作用が軽減されている
特徴:不正出血起こりにくく、
安定した周期を作りやすい。
副作用:ニキビの原因となる男性ホルモン作用が強い、
稀に服用直後に吐き気が出ることもある
・第三世代
マーベロン/ファボワール
第二世代と違い、
ホルモンの配合量は21錠全て一定の一相性。
そのため生理移動等、コントロールがし易い
特徴:男性ホルモンの作用抑制効果が高いため、
ニキビ改善や多毛症の改善に期待ができる
生理痛改善効果は第二世代のが期待できる
副作用:三相性と比較して、不正出血が少し多い
・第四世代:超低用量ピル
:ヤーズフレックス/ドロエチ
月経困難症、子宮内膜症の治療目的に適している
特徴:PMSに対し最も効果的
生理回数を減らせる
(最大120日間の長期投与が可能で、
生理を4か月に1回に調整することも可能)
浮腫みにくく副作用が少ない
(配合されているホルモン量が少ないため)
※月経困難症の方は保険適応!
【服用方法】
・低用量ピル
服用開始:生理初日~5日目までの間
服用方法:21錠のホルモン剤を服用後、
7日間の休薬期間(偽薬期間)を設ける
避妊効果:生理初日~服用開始の場合
⇒当日より効果あり
生理2~5日の間に服用開始の場合
⇒1週間経過するまでは他避妊対策必須!
・超低用量ピル(ヤーズフレックスの場合)
服用開始:生理初日~5日目までの間
服用方法:※2通りあり
【28日周期で服用する方法】
★24日間の連続服用と4日間の休薬を繰り返す
適応症:月経困難症
服用:1日1錠、一定の時刻に毎日服用
※服用開始~24日間は、出血の有無にかかわらず服用
休薬:25日目~28日目までは4日間休薬
再開:4日間の休薬を終えたら、翌日より服用を再開
再開後も、24日間の連続服用と4日間の休薬を繰り返す
【最長120日間の連続服用と4日間の休薬を繰り返す方法】
適応症:子宮内膜症に伴う疼痛の改善、月経困難症
服用:1日1錠、一定の時刻に毎日服用
※服用開始~24日間は、出血の有無にかかわらず服用
休薬:25日目以降
➡3日間連続する出血が無ければ120日まで服用、翌日より4日間休薬
➡3日間連続する出血が有った場合、翌日より4日間休薬